【信仰】

・天神アルケー

　この世界は“天神”と呼ばれる神が創り出したとされている。

　認識は旧大陸や新大陸含め、全てが共通している。しかし細かな解釈は民族や地方によりまばらで、また天神の下には多くの神々が存在していたという伝説から、その信仰も決して一本ではない。海神や山神として様々に名を変え、古くから多くの種族の神話のモデルとされてきた。

　総ての創生者とされる天神を強く信仰するのは翼人族が多く、彼らの総本山である翼人領、空中都市ティル・ナ・ノーグには巨大な教会組織が存在している。

　学園都市では翼人族の“天神”説を中心としているが、教会や礼拝堂、儀式の場などがたくさんの宗派のために解放されている。

・光神アウロラと闇神ライラ

　伝説によれば、天神の最初に生み出した二柱の神。昼と夜を司るとされ、広く信仰されている。

　特に魔族は、奴隷時代に「光神と闇神は我らにも平等に昼と夜をお恵みくださる」とこの二柱の神を強く信仰していたことから、現在でも特に信心深い者が多いとされる。

　中には「天神を生み出したのは光神と闇神である」という説を唱える者もおり、神々のためなら命を捨てる事も厭わないような過激派も魔族領を中心に存在しているようだ。

・霊神

　エルフ領に伝わる信仰。謎に包まれており、また森から出てきたエルフ族もそのほとんどを語らない。

　現在の学園都市に暮らしているエルフ族は、その存在すら知らない者が大半を占めるだろう。

・聖人

　天神に愛され、大いなる力を持っていたとされる人々。勝利の女神ローテローゼや賢心の神バンディエラなど、主に人間領でたくさんの聖人が神として信仰されている。

　翼人領などの天神を強く崇める者は、聖人を神と同列視することを忌避していることもあるようだが、学園都市では聖人に関する祭事が盛り上がるなど、特に気にしていない者が多いようだ。